ガンダム00

SEEDの勢いに乗って00まで一気に見終えました。

率直な感想は、やっぱりガンダムでなくてもいいなぁ、ですw

ガンダムというものに一つの意味を持たせ、そこに集約していこうという意図はわかるのですが、仏教のように多神教すぎます。
右向いても左向いてもガンダムだらけですので(SEEDにも言える事ですが)モビルスーツに愛着がわきません。
また、ユニオンやAEU、人革連のモビルスーツもまったく愛着がわきません。違うカテゴリーとしてモビルスーツを描きたかったのかなとは思うのですが・・・なんか、ロボット過ぎてガンダムと戦っている時に浮いて見えました。
あとはキャラの存在の薄さ、「なにっ!」「認めたくないものだな」「奴だ、・・」的ななんか思考に残るセリフを言うキャラも居ませんし、唯一覚えてるのは「俺がガンダムだ」w

ストーリー展開としては、これはSEEDよりも良い、といわねばならないでしょう。中身は面白いです。世界的な設定とエネルギー資源の紐付け、フィクションですがうまくノンフィクションにしようとしてるのは見てとれました。こういった泥臭さは非常に好感が持てます。また、ホワイトベースにこだわらなかったのもプラス要因です、SEEDのアークエンジェルは明らかにホワイトベースですし、ガンダムはこうだ、的なセオリーからは外れて作ろうとした思考は私としては良しと取れる部分です。

主人公の刹那Fセイエイ、これも私的には好感が持てるキャラでした、確かに自分の感情の中で迷いは生じているものの、他人に対しては一貫して自分を貫いていました。キラヤマトやアスランザラのように迷い過ぎて過ちを犯す、ということも無いですし、アニューがイノベイターの力を覚醒させてロックオンストラトスに迫った時も宣言通りに撃墜しています。

序盤はシュールな展開で、実はSEEDよりもとっつきは悪かったんです、先にSEEDを見ようと思ったのは、中途半端に見ても頭にのこらなさそう、的な思いからでした。中盤からはそういった思いも消え、のめりこむことになるのですが(笑)
それぞれの主人公のスポット的な描写、世界規模で起こる事象の描写、前半戦はそういったことが様々にちりばめられて、見ごたえがありました。この部分で、ガンダムでなくてもよいな、と思ったのですがw
ストーリーがしっかりしていると、使う器具は単なる道具となり、そこにこだわらない好奇心が生まれ、のめりこんでいくものです。
ガンダム00はそういった感じの物が私的にはありました。これは、面白いぞ、と思わせるものだったのは言うまでもありません。

ただ、それも中盤まで、後半からはドンパチが多すぎてそういったスポットも影をひそめてしまいました。
シュールなガンダムで良かったと思うのですが・・・やはり見せ場は作らないといけないのでしょうね。昔のパトレイバーを思い出しました。

戦争を根絶するために戦う、行為は違えど求めているものは同じだ、とマリナイスマイールとの絡みとその先の未来は共感がもてるものでした。この手のアニメに恋愛を求めていないので、絡みが無かったのは私的にはおおいにOK。こういった部分を踏まえてもSEEDより物語的には確立されていたと思います。ちゃんと起承転結もその物語なのかに組み込まれています。キャラそれぞれの思惑に若干のばらつきと無理ごしな部分を感じはするものの、おおむねまとまっていたのではないかと思います。


まあ、賛否いろいろあれど、SEEDの時も書きましたが偉大な原作がある以上、どれも比較対象になり、原作を超えるものは今のところ存在しない、というところでしょうか。